院長の雑談

 毎月私の病院には夜になると獣医師が集まってくる。
私たちは勉強会と言っているが、別に勉強会でも無い、単に雑談と獣医業界の噂話をする。30年の昔は手術の腕を磨くために毎週集まっていた獣医仲間で、手術をみんなでしたりよりよい治療をと集まった仲間だ。28年間は毎週木曜日に集まっていたが、当時の若者も熟練者になって、今では月に一回になってしまった。

 さて今の犬や動物について、前回私が雑談に書いたような話になった。

 飼い主のペットに対するものの考え方が・・人医療に近づきすぎてしまった。ところが前回書いたように動物そのものが遺伝子など近親交配で正常では無くなってしまった。当然のように思いがけない遺伝病が何かの拍子に出てきて治癒しなかったり、運が悪ければシャンプーの時に興奮しすぎて死んでしまったり、と言うことになる。つまり動物を飼う人の口癖になってしまった、ペットで有りながら家族ですからと言うことで賠償を望んでくる、とんでも無い勘違いだ。

 私の病院でも飼い主さんにべったりだった犬が家族旅行で海外へ出かけられた。ほんの1週間だったが、飼い主さん達も犬のことが心配で1日早く帰国なさった。犬にとっては久しぶりの飼い主さんの姿、嬉しすぎてはしゃぐこと数分、その後心臓が止まり亡くなってしまった。考えてみれば私の病院では無いが大型犬で、避妊で入院し2日後に飼い主さんが来院し会計をしているときに、じゃれついていた30キロ近い犬が急にパタリと倒れて死んでしまった事があった。怖い話しである。

 人と動物は家族と思っていても異なる動物なのだ。獣医の私がこの様なことを話すと非難が出るかも知れないが、普通は種類によって異なるが10年から20年生きる。

 可愛いのは解るが50万円を超えるような費用を掛けて手術する必要が本当にあるのだろうかと、頭をひねるわけだ。

 私たちにとって地球上ではタダのニュースとしてしか入ってこないが、イスラム国やその他食べ物不足で大量の難民が出た事によって、色々な国民は不安な日々を送っている。これは必ず近い将来には日本にも及ぶ大問題となる。難民を入れろとか、入れないなら金を出せとか、そういった状況になる。基本的に日本の自給率を頭に入れておかないと、とんでも無いことになりそうだ。

 

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